正確に

米国特許翻訳社が守る7つの「C」(2) Correct

技術的に正確に。


 

米国特許翻訳社では、技術的な正確性のために細心の注意を払っています。

技術的に正確な翻訳をするためには、当然、技術の理解力が必要です。米国特許翻訳社では、技術理解力の不足から生じる誤訳を極限まで少なくすることを目標として、常日頃から技術理解力を高める努力を続けています。

また、原文の表現があいまいで複数の解釈が考えられる場合、それをただ直訳してあいまいな翻訳にするのではなく、原文の意図を正確に読み取って(ときには適切な補足をして)、正確な翻訳をするよう努めています。

具体的には、次のように

  1. 技術的な正確性
  2. 日本語読解力

という2つの側面からcorrectnessを実践しています。

 

正確性(Correctness)のためのポリシー(1)
―技術的な正確性―


米国特許翻訳社では、「正確な翻訳」をすることを大事にしています。

「正確な翻訳」を「技術的に正確な翻訳」ととらえ、たとえ原文の表現があいまいであっても、技術を正確に理解して原文の意図をしっかりとつかみ取り、それを「血の通った」文章にするよう努めています。

原文例:
電界効果型トランジスタの電流電圧特性は、キャリア移動度など温度係数があるため、電流電圧特性が温度によって変化する。

これを一般的な翻訳会社に依頼すると、大体次のような翻訳が上がってきます。

実際に「プロ」が訳した例:
Because current-voltage properties of the field-effect transistors contain temperature coefficients of carrier mobility and the like, the current-voltage properties change according to a temperature.

この翻訳は気になる点が満載ではないでしょうか。「~ため」を機械的に“Because”にしたり、「~など」を機械的に“and the like”にしたり、一般的な話をしている文脈で「温度」を“a temperature”にしたり…

しかし、一番気になるのは「キャリア移動度など温度係数があるため」の部分だと思います。恐らく上の翻訳をした訳者は、「キャリア移動度」と「温 度係数」との関係が分からなかったため、“temperature coefficients of carrier mobility”のような無難(?)な訳をして「逃げた」のではないかと推測されます。

米国特許翻訳社では、これを例えば次のように翻訳します。

米国特許翻訳社訳例:
The current-voltage properties of field-effect transistors vary depending on temperature, since temperature coefficients exist such as in carrier mobility.

これが100点満点の翻訳ではないと思います。また、当社もこれで満足せずに技術的に「より」正確な翻訳を目指して、日々技術理解力に磨きをかけるよう努めています。

 

正確性(Correctness)のためのポリシー(2)
―日本語読解力―


技術的に正確な翻訳のためには、常に技術理解力を磨いていくことが必要だと米国特許翻訳社は考えていますが、これに加えて、「日本語読解力」も必要だと考えています。

「日本語読解力」は、「注意力」や「想像力」などとも言えるかも知れません。いくら技術理解力があっても、日本語読解力がないと、下記の例のようにうっかり誤訳をしてしまうことがあるからです。

原文例:
本発明は、建設機械、土木機械、農業機械等のクローラ式走行装置に使用される弾性クローラに関するものである。

これを想像力を働かせてちゃんと読まないと、ついこんな訳に…

実際に「プロ」が訳した例:
The present invention relates to elastic crawlers used for crawler-type traveling devices such as construction machinery, civil engineering machinery, and agricultural machinery.

「クローラ式走行装置」とは、建設機械、土木機械、農業機械等の「走行する部分」にあたり、下記の図のようなものです。

crawler

したがって、上記英訳のように“crawler-type traveling devices such as construction machinery, …”とすると、「クローラ式走行装置=建設機械、土木機械、農業機械等」となってしまい、上の図のもの自体が建設作業をしたり、土木作業をしたり、農作業 をしたり、と読めてしまいます。

これを当社なら、例えば次のように翻訳します。

米国特許翻訳社訳例:
The present invention relates to elastic crawlers applicable to tracked vehicles such as construction machines, earth movers, and agricultural machines.

この方が正確で、かつすっきりしているのではないでしょうか。

なお、この例は特許明細書の技術分野(FIELD OF THE INVENTION)の部分で、あくまでも「正確な翻訳」の例として取り上げました。

実際には当社では、米国出願、バイパス出願用翻訳の場合、お客様の同意を得た上で、上記のような訳し方はせず、多くの特許弁護士が推奨している戦略的な書き方をします。

例えば、上記原文例の出願において、独立クレームが1つで、それが「弾性クローラ」である場合、FIELD OF THE INVENTIONでは、

The present invention relates to an elastic crawler.

としています。つまり、“The present invention relates to …” の「…」の部分には、独立クレームの主語に対応する語のみを記載して、“such as”などの例示は訳出を省略しています。

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