矛盾なく

米国特許翻訳社が守る7つの「C」(6) Consistent

矛盾なく。


 

日本語明細書を翻訳していると、明細書内で一貫性を欠いているように見える記述に出会うことがあります。このような記述をそのまま訳すと、出来上がった英文明細書も一貫性のないものになってしまい、クライアントにとって不利益となる可能性があります。

米国特許翻訳社では、このような不利益が最小限になるように努めています。

具体的には、まず日本語明細書をよく読んで発明の本質を理解します。発明の本質を一生懸命理解するという労力をかければ、ほとんどの場合、一見 「一貫性を欠いているように見える記述」が、実は一貫性を欠いていないことが分かります。そして、このように理解したことをもとに、時には原文を修正・補 足を加えながら、一貫性のある英文明細書にしていきます。

例えば、次のような発明があるとします。

発明の概要:
2つの電界効果型トランジスタ(FET)を使用した、1つのガスセンサがある。これら2つのFETはゲート電極の材料だけが異なり、あとは全く同じ構造。

このガスセンサの日本語明細書において、次のような記述があるとします。

本発明では、同じ素子構造を持つ電界効果型トランジスタが2つ設けられている。

一般的な翻訳会社は、次のように原文通り翻訳することが多いと思います。

実際に「プロ」が訳した例:
In the present invention, two field-effect transistors having the same device structures are provided.

これは誤訳でもなく、特に読みにくい英文というわけでもないため、翻訳会社のチェックでもクライアントのチェックでも問題とされることはあまりないと思います。

しかし、発明の概要にもあるように、2つのFETはゲート電極の材料が異なるため、「同じ素子構造を持つ」は、厳密には「ほぼ同じ素子構造」であることが意図されているのではないでしょうか。

当社では、発明と明細書の実際の記述とで一貫性を持たせるため、「ほぼ“approximately”」を補足して以下のように訳出します。

米国特許翻訳社訳例:
This embodiment is directed to two field-effect transistors of approximately the same device structures.

このような補足をした場合、当社では納品時に必ずコメントを残して、クライアントに検討してもらうようにしています。

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