私が特許翻訳の会社を立ち上げた理由の一つが、
いい特許翻訳を追求できる環境を作って、
賛同してくれるお客さんや翻訳仲間とともに
質の高い仕事をしていきたい
と思ったことです。
ここで、「いい翻訳」とは何でしょうか?
私は、「いい翻訳」を次のように定義しています。
・読みやすく、
・分かりやすい。
これだけです(笑)
もちろん、特許翻訳では、
これ以外にも特許の側面から
いろいろなことを考慮しなければならない
と思いますが、
特許翻訳であっても、
何よりもまず読みやすく分かりやすい翻訳をすることが
いい特許翻訳、そしていい特許へと繋がると思っています。
独立して会社を設立するにあたり、
この「読みやすく分かりやすい」をモットーにして、
これを対外的にアピールしていこうと考えました。
でも、ただ
「うちの翻訳は読みやすくて分かりやすいです!」
と宣伝しても、
元も子もないというか、
そんなの当たり前だろうと思われそうだったので、
どうやったら読みやすくて分かりやすい翻訳にすることができるか?
その方法を具体例に明文化しようと思い立ちました。
自分が普段、
読みやすくて分かりやすい翻訳をするために
どんなことを心がけているのか?
それを紙に書き出そうとしましたが、
言うは易しで、普段無意識にやっていることも多く、
具体的な言葉で表現するのはかなり大変な作業でした。
でも何とか考えを箇条書きにして、
さらにそれらをキーワードにしてまとめたら
面白いかも知れない、と思い、
箇条書きにしたものを「C」で始まる7つのキーワードに
落とし込みました。
- Closest to the meaning intended by the original 「原文の意図を翻訳する」
- Correct 「正確に」
- Clear 「明確に」
- Concise 「簡潔に」
- Compliant 「法的要件を満たす」
- Consistent 「矛盾なく」
- Comment a lot 「コメント重視」
詳細は、ホームページの『高品質「7つのC」』
http://goo.gl/psCJTC
にある通りですが、
名著『The Elements of Style』
http://goo.gl/HsohRh
で掲げられている7つのC、
Clear、Correct、Concise
にかなり強い影響を受けています(笑)
こうやって翻訳ポリシーを明文化することによって、
自分の会社がどんな会社かを分かりやすく、詳しく、明確に伝えることが
できるようになったのはもちろん、
自分自身にとっても、
心がけるべきことを明確にすることができました。
また、「7つのC」を英語にすると「7 C’s」。
Seven Seas と同じ発音になるのも気に入っています。