ABSTRACTを150ワード以内にまとめる

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日本語で書かれた基礎明細書に添付されている要約書を米国出願用のABSTRACTに翻訳する際、私の会社では、クレーム1の内容をABSTRACT用の形式に書き直したものをABSTRACTに記載しています。ABSTRACT用の形式の基本的なルールは『要約書の書き方』(https://goo.gl/n8GhBJ)に書いてある通りですが、そのなかでも「150ワード以内」というルールが最も有名だと思います。私の会社でも、もちろんこの150ワードルールを守りつつ上記作業を行っていますが、クレーム1の長さによっては、150ワード以内にまとめるのがなかなか難しいときがあります。つまり、クレーム1の長さが150ワードを大幅に超えているような場合、これをどのように150ワード以内にまとめるのか、という問題に直面します。このような場合でも、私の会社では必ず150ワード以内にまとめています。

具体的な方法としては、当たり前かもしれませんが、クレーム1のなかで一番重要と思われる限定を残し、これとは直接関係ないと思われる限定を削除してワード数を減らす、という方法を採用しています。この作業は、何が一番重要なのかを見極めることが必要になってくるため、発明の本質を理解できていることが前提となり、作業者の腕の見せどころとも言えます。また、どの限定を中心にまとめたのかを納品時にコメントするようにもしています。また、当たり前ですが、このようにまとめたABSTRACTの内容がクレーム1の内容と矛盾するようなことがないように注意しています。ABSTRACTは、クレーム解釈の際に重要視される内部証拠として参酌される可能性があるためです。そういう意味では、ABSTRACTを150ワード以内にまとめるという作業は責任重大な作業と言えます。

なお、「150ワード以内」であっても、例えば149ワードなどの150ワードに近いぎりぎりのワード数にはせず、できれば140ワード前後にしています。これは、方式審査に一貫性がないことを想定して、149ワードなどが目視で150ワードを超えているように判断され、いわれのないオブジェクションが発せられるのを避けるためです。

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