Federal Circuitで最も多く引用された判例

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Patently-Oに掲載された“Most Cited Federal Circuit Decisions 2014-2017”という記事に、2014年から2017年の間にFederal Circuit(米国連邦巡回区控訴裁判所)で最も多く引用された12の判例が載っていました。

https://patentlyo.com/patent/2017/10/cited-federal-circuit-decisions.html

Most Cited Federal Circuit Decisions 2014-2017

ここに書いてあるように、12の判例のうち、実に8もの判例がeligibilityに関する判例だったということです。eligibilityとは、米国特許法第101条の特許主題適格性のことを指し、101条に挙げられている4つのカテゴリー(process, machine, manufacture, composition of matter)に当てはまる発明のみが特許を取得することができるというものです。

35 U.S. Code §101 – Inventions patentable
Whoever invents or discovers any new and useful process, machine, manufacture, or composition of matter, or any new and useful improvement thereof, may obtain a patent therefor, subject to the conditions and requirements of this title.
新規かつ有用なプロセス、機械、製造物若しくは組成物、又はそれらについての新規かつ有用な改良を発明又は発見した者は、本特許法の定める条件及び要件に従って、それらについて特許を取得することができる。(『新米国特許法 増補版』より)

eligibilityに関する判例がFederal Circuitで頻繁に引用されたということは、一度特許になった発明が、そもそも特許を取得できるカテゴリーの発明であったのか?ということが、Federal Circuitで頻繁に争点になったということを示していると思います。こういう現実は、普段、出願用の翻訳ばかりを行っている翻訳者にはなかなか気づきにくいところかも知れません。また、eligibilityは、翻訳者の力量で解決できる問題ではないと言えるため、翻訳者はただ翻訳しろといわれたものをそのまま翻訳するしかない、という考え方もあります(この考え方が大多数です)。ただ、翻訳者は、英文明細書という内部証拠(intrinsic evidence)を作るという非常に重要な役割を果たす人々です。自分が翻訳者として関わる発明が、将来どのような問題に直面する可能性があるかについて知っておくことは重要だと思っています。

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