『憲法で読むアメリカ史(全)』

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憲法で読むアメリカ史(全)』(阿川尚之著)という本を薦められ、このところずっと仕事の合間に読んでいました。タイトル通り、アメリカ史を憲法との関係から概観できるようになっている本です。建国から二百数十年の間、アメリカでは様々な出来事(例えば、南北戦争、第1次2次世界大戦、公民権法制定、ウォーターゲート事件など)が起こり、それに関連して多くの訴訟が提起されています。そして、いくつかが連邦最高裁判所まで到達し、連邦最高裁で憲法解釈が行われ、その時々でどのような憲法解釈がなされたかが解説されています。また、解説を通して、なぜアメリカには州裁判所と連邦裁判所があるのか、両者はどのように役割分担しているのか、デュープロセスとは何か、議会の上院と下院はどう違うか、アファーマティブ・アクション(少数民族と優遇して採用や昇進を行うことによって結果の平等を人為的に実現する積極的差別是正策)が採用されるに至った経緯など、アメリカの司法、行政、立法の基本的な事項をおさえられるようになっています。

私がアメリカの知財法律事務所に勤めていたとき、所長がよくこんなことを言っていました。米国特許を本当の意味で理解するためには、特許法やMPEPを読むだけでは不十分だ。まず、アメリカ社会とその土台となっている合衆国憲法を理解しなければならないと。当時、一体どのようにすれば合衆国憲法を理解できるんだろうと思っていましたが、合衆国憲法理解への取っ掛かりとして良い本に出会ったと思っています。

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