“also”が意味すること

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特許英訳において、“also”(意味:likewise, in addition to, too, besides)が使われることがよくあります。例えば、“X may also include Y.”という具合です。しかし、この文章は、“also”があるために2通りの解釈が可能となっており、曖昧だと思います。1つ目の解釈は、Xは、例えばZというものの他にさらにYを備えてもよいという解釈です。多くの場合、この解釈が意図されていると思われます。2つ目の解釈は、X以外の何かがYを備えているのに加えて、XもYを備えてもよいという解釈です。どちらの解釈が意図されているかは文脈から判断できることもあれば、判断できないこともあります。1つ目の解釈が正解に決まっているだろうと思われるかもしれませんが、2つ目の解釈も不可能ではないため、上記表現は権利文書の表現としては好ましくないのではないかと考えています。

一義的に1つ目の解釈になるような表現を考えてみると、“also”をとって“X may include Y.”ではどうでしょうか。“also”の代わりに“further”を使って“X may further include Y.”とすることも考えられますが、この場合、XはYを既に持っていて、さらにもう1つYを備えてもよいという解釈も不可能ではないため、私は“further”にも注意しています。これに関連して、XはZに加えてYを備えてもよいし、Zに代えてYを備えてもよいということを表す場合に、“X may further or instead include Y.”と表現されることがあります。“further”を“also”に置き換えた例もあります(実際、“also or instead”の方が使用例が多いです)。しかし、この文章も上記“X may also include Y.”と同様、“further or instead”が示唆する可能性を文脈から判断するという作業を読み手に強いるため、“X may include Y in addition to or instead of Z.”などにした方がより明確だと思います。2つ目の解釈については別の機会に詳しく書きたいと思います。

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