リバイズとは?

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私は以前、
米国特許事務所で働いていました。

担当していた業務内容は、
日本企業の米国特許出願を
手助けすることです。

具体的には、
次の2点を担当していました。

1.日本の基礎出願明細書の英語翻訳文を米国出願用の英文明細書に書き換えること。
2.米国特許商標庁(USPTO)に提出された英文明細書を読んだ審査官から送られてくる拒絶理由通知書(オフィスアクション)への応答書を書くこと。

1は通称リバイズと呼ばれ、
多くの米国特許事務所が有料で
行なっているサービスです。

料金は、
1件あたり1000ドル程度で、
主に独立クレームと明細書の形式を
米国式に修正するものです。

作業時間は、
1件あたり3時間程度にするよう
指導されていました。

3時間以上かけると赤字になるから
ということでした。

米国の特許弁護士の報酬は、
時間給(タイムチャージ)が基本です。

特許弁護士の経験や能力にもよりますが、
だいたい1時間あたり400ドル程度
だったと思います。

リバイズは1件あたり1000ドル程度と
決められているため、

タイムチャージが400ドル/時間の
特許弁護士が3時間かけてリバイズをすると、
もらうべき報酬は1200ドルとなり、
この人は200ドル分タダ働きしたことになります。

つまり、
リバイズは特許弁護士にとって
「ペイできる」仕事ではないため、
私のような弁護士資格を持っていない
スタッフの担当となります。

しかし、
私がリバイズしても人件費が
かかるため、
上記のように3時間ルールがありました。

この3時間の間に集中して
英文明細書を仕上げる作業を
何百件とこなしました。

この経験が今の仕事に非常に
役に立っています。

基礎出願を単に英訳したものに
過ぎない翻訳文を、

いかにして米国で通用する明細書に
修正していくのかを叩き込まれたからです。

なお、
このリバイズはあくまでも
オプションのため、

基礎出願の翻訳文をリバイズなしで
そのまま米国出願するようにという
クライアントからの依頼もありました。

このような案件を
「Just file」(ただ出願する)
と呼んでいました。

Just fileの案件は、
リバイズされていないので、
全体が米国形式になっておらず、
クレームも米国式に修正されていないため、
拒絶される可能性が高いと思われます。

これは2の業務に繋がってきますが、
次回述べたいと思います。

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