訴訟に強い米国特許の取り方のノウハウ

「訴訟に強い米国特許の取り方のノウハウ」
というセミナーに参加してきました。

米国特許弁護士である山口洋一郎さんが
毎年行っておられるセミナーで、
ほぼ毎年参加しています。

米国特許実務の最新情報が聞ける
貴重な機会です。

10:00~17:00という長丁場ですが、
1年に1回、1日かけて米国特許を
勉強する日にしています。

  • 今回のテーマは、下記の通りでした。
  • AIA(America Invents Act2014)改正後の制度運用の最新状況、
  • パテント・トロール対策の最新動向、
  • 訴訟に強い米国特許権の取り方

今回も、内容が濃く多少消化不良な
ところもありましたが、
大満足なセミナーでした。
パテント・トロールの問題が
広く一般化していることを再認識しました。

大阪の中小企業の社長さんと思われる人が、
自社所有の米国特許をトロール会社に売却
しようと思うがどうか、という面白い?質問を
されていたのも興味深かったです。

山口弁護士が毎回言っておられることで、
印象深い言葉があります。
翻訳が悪くて理解しにくいものは、
審査官は無視するため、
いくら書面やインタビューで説明しても無駄だと。

これを今回も言っておられました。
これを聞く度、
翻訳会社としてもっと精進していこうと
決意を新たにしています。

仲間を「巻き込む」

私は、2012年に「いい翻訳」をするための
特許翻訳専門会社を作りました。

会社設立の際、決めていたことがありました。

それは、よくフリーランスの翻訳者が節税目的でやるような、
社員が自分一人又は家族だけのワンマン経営又は家族経営にはしない
ということです。

自分一人だけで翻訳をやっていくと、
経験やノウハウを自分の中に溜め込んでしまう上、

自分が定年などで辞めたときに今までやってきた事業自体が
終わってしまうので、これでは面白くないと感じていました。

自分と家族が暮らしていけるだけの事業規模で
細々と翻訳をしていくよりも、

志を同じくする仲間を「巻き込んで」、
切瑳琢磨していい翻訳をやっていく方が絶対に愉しいし、

いつか自分がいなくなった後でも、
他の仲間が「いい翻訳」という会社のDNAを
受け継いで続けてくれるだろうと思いました。

社名を、例えば『㈱大島トランスレーション』のような
自分の名前を冠したものにしなかったのも、
ワンマン会社にしたくないという思いがありました。

これと同じことが、
『ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則』
http://goo.gl/RY7bcW
原書:『Built to Last: Successful Habits of Visionary Companies』
http://goo.gl/uih0yD
という本に書いてあり、勇気づけられています。

この本には、「長く続く会社にはカリスマ経営者は必要ない」と書かれており、
長く続いている実際の会社が詳しいデータとともに紹介されています。

私にはカリスマ的な素質はなく、
仲間とともにいい翻訳を愚直に追求していくことが使命だと思っています。

いい特許翻訳とは?

sevencs

私が特許翻訳の会社を立ち上げた理由の一つが、

いい特許翻訳を追求できる環境を作って、
賛同してくれるお客さんや翻訳仲間とともに
質の高い仕事をしていきたい

と思ったことです。

ここで、「いい翻訳」とは何でしょうか?
私は、「いい翻訳」を次のように定義しています。

・読みやすく、
・分かりやすい。

これだけです(笑)

もちろん、特許翻訳では、
これ以外にも特許の側面から
いろいろなことを考慮しなければならない
と思いますが、

特許翻訳であっても、
何よりもまず読みやすく分かりやすい翻訳をすることが
いい特許翻訳、そしていい特許へと繋がると思っています。

独立して会社を設立するにあたり、
この「読みやすく分かりやすい」をモットーにして、
これを対外的にアピールしていこうと考えました。

でも、ただ
「うちの翻訳は読みやすくて分かりやすいです!」
と宣伝しても、

元も子もないというか、
そんなの当たり前だろうと思われそうだったので、
どうやったら読みやすくて分かりやすい翻訳にすることができるか?
その方法を具体例に明文化しようと思い立ちました。

自分が普段、
読みやすくて分かりやすい翻訳をするために
どんなことを心がけているのか?

それを紙に書き出そうとしましたが、
言うは易しで、普段無意識にやっていることも多く、
具体的な言葉で表現するのはかなり大変な作業でした。

でも何とか考えを箇条書きにして、
さらにそれらをキーワードにしてまとめたら
面白いかも知れない、と思い、
箇条書きにしたものを「C」で始まる7つのキーワードに
落とし込みました。

  • Closest to the meaning intended by the original 「原文の意図を翻訳する」
  • Correct 「正確に」
  • Clear 「明確に」
  • Concise 「簡潔に」
  • Compliant 「法的要件を満たす」
  • Consistent 「矛盾なく」
  • Comment a lot 「コメント重視」

詳細は、ホームページの『高品質「7つのC」』
http://goo.gl/psCJTC
にある通りですが、

名著『The Elements of Style』
http://goo.gl/HsohRh
で掲げられている7つのC、
Clear、Correct、Concise
にかなり強い影響を受けています(笑)

こうやって翻訳ポリシーを明文化することによって、
自分の会社がどんな会社かを分かりやすく、詳しく、明確に伝えることが
できるようになったのはもちろん、

自分自身にとっても、
心がけるべきことを明確にすることができました。

また、「7つのC」を英語にすると「7 C’s」。
Seven Seas と同じ発音になるのも気に入っています。

いい特許翻訳がしたい!

私は、2012年に今の翻訳会社を立ち上げました。

立ち上げた理由は、

いい翻訳を追求できる環境を作って、
賛同してくれるお客さんや翻訳仲間とともに
質の高い仕事をしていきたいと思ったのと、

以前から、いつか社長になって会社を運営したいと
思っていたからです。

それまでは、
国内特許事務所→米国特許事務所→翻訳会社
に勤務して、約12年間サラリーマンを経験しました。

特許業界にいると、
いい翻訳と悪い翻訳、そしてネイティブの書く英文
を目にする機会がたくさんあります。

これを通して、
どうすればいい翻訳にすることができるのか
がだんだん分かってきました。

そして、こうやって得たノウハウを活かして、
「いい翻訳を提供する」という事業を
自分で始めたくなったんです。

独立しなくても、今いる会社でやればよかったじゃないか、
と思う人もいるかも知れません。

実際、そう言って忠告してくれた知人もいました。

もう既に特許の翻訳をやっている会社はたくさんあるのに、
なぜもう一つ作る必要があるのか?と。

でも、私は昔から独立心が強く、
自分で会社を作って運営したいという思いを
サラリーマン時代もずっと抱えていました。

これが、「いい翻訳をやりたいし、できる!」
という欲求・自信と結びついて、

独立したくてたまらなくなり、
遂に2012年3月にいまの会社を作りました。

それから約2年半経ちましたが、
会社を設立して本当によかったと実感しています。

設立当初の思い通り、
いい翻訳を追求・勉強できる環境ができ、
自分を成長させてくれる素晴らしいクライアントにも出会え、
志を同じくする仲間も集まってきているからです。

雇われのサラリーマンではこれを実現するのはなかなか
難しかったんじゃないかと思っています。

そして、
新参の翻訳会社に仕事を依頼してくれる
クライアントの勇気と柔軟性に
感謝と尊敬の念を抱かずにはいられません。

これからも、クライアントのために一生懸命考え、
より良い翻訳を提供していたいと思っています。