私の会社は、
特許分野の日英翻訳、
つまり日本語から英語への翻訳を
専門にしています。
日英翻訳を仕事にして
お金をもらっている以上、
英語ライティング力を
常に磨くことが
必要だと考えています。
ここで、
「必要だと考えています」
と書いたのは、
特に特許翻訳では、
日英翻訳で食べていくにあたって、
英語ライティング力を
常に磨く必要はない
という考え方もあるからです。
世の中には
いろいろなお客さんがいます。
品質の良いものを求める人がいる一方、
スピードと安さを重視する人もいます。
『全部で100ページある特許明細書を
3日で訳して欲しい。しかも安く。
その代わり、高い品質は求めない。』
このような依頼は、
うちの会社としては受けたくない
ものですが、
現に需要として存在します。
こんな需要にきちんと応えるのも、
1つの特許翻訳の商売の形かも知れません。
企業の大切な特許を守るために
非常に重要な役割を果たすのが
翻訳ですが、
他の商売と同様、
安さとスピードというサービスが
入り込む余地がないとは言えません。
この場合、
強い特許になるか、
世界に通用する英語か、
といった尺度は無視される
かもしれませんが。
ただ、
私の会社ではこのような方針は
採用していません。
お客さんが
海外で強い特許を取りたいと
考えたときに、
翻訳会社としてまずうちの会社が
思い浮かぶような、
そんな会社になるように、
英語ライティング力を磨く努力は
欠かしません。
但し、
安さとスピードという、
商売の基本とも言える方針も
考慮に入れて、
良いものを、
早く、
安く
提供できるよう
英語ライティング力と
同じぐらい努力する必要がある
と考えています。