相対的表現(程度を表す表現、主観的表現など)4 ~substantial absence of~


“Supplementary Examination Guidelines for Determining Compliance with 35 U.S.C. §112 and for Treatment of Related Issues in Patent Applications” (Feb. 9, 2011)

Exxon Research and Eng’g Co. v. United States (Fed. Cir. 2001)

代表的なクレーム:
claim-1-of-982-patent

U.S. Patent No. 5,348,982
http://www.freepatentsonline.com/5348982.html

背景の説明:

裁判所は次のように述べている。
「slug(スラグ)は、気泡塔型スラリー反応器内に発生する大型の気泡であり、塔の幅方向全体にわたり広がる」
「スラグは反応器の性能及び効率に悪影響を与えることが知られている」

分析:

裁判所は、裁判所は、クレームに記載の“substantial absence of slug flow”について35 U.S.C. §112¶2に基いて不明確ではないと判断した。裁判所は“substantial absence of slug flow”を程度を表す表現として分析することとし、’982特許の明細書に程度を判断するための基準が記載されているかどうかを調べた。その結果、次のような判断を下した。
「’982特許の明細書には、slug flow(スラグ流)は反応器の動作の妨げになるためなくすことが好ましいと記載されている。これを理由として、’982特許のクレームではスラグ流がほぼ存在しない状態が必須となっている。当業者は、スラグ流が反応器の効率性の妨げになるため避けるべきことを明細書から理解できると考えられる。したがって、スラグ流がほぼ存在しない状態であるかどうかは、反応器の効率性に実質的な影響が出ているかどうかによって判断することができる。スラグ流が全く存在しない状態あるいはスラグ流の存在が最小限の状態において、反応器の効率性に実質的な影響が出ていない場合、この状態はクレームの意味における「スラグ流がほぼ存在しない状態」となる。ここにおいて、他のケースと同様、数値的な正確さは要求されず、妥当なレベルの特異点と明確性があればよい。」

MPEP 2173.05(b) “RELATIVE TERMINOLOGY”参照


カテゴリ: 日英知財研究

コメントは受け付けていません。

PAGE TOP