日英知財研究

「…と、…と、…と」


『う~ん、うまく訳せないなぁ。』

「どうしたの?」

『ヨーロッパからの外内の翻訳をしているんですけど、“おいて書き”になるプリアンブル部分がうまく訳せなんですよね~。』

「どんなプアンブルなの?」

『A装置comprising B部、C部、and D部ってなってるんですけど、C部はE部、F部、及びG部を備えてるんです。私の訳では、“B部、E部、F部、及びG部を備えるC部、及びD部を備えるA装置において”ってなっていて、“A装置comprising B部、C部、and D部 wherein C部comprises E部、F部、及びG部”という意味なのか、“A装置comprising C部、and D部wherein C部comprises B部、E部、F部、及びG部” という意味なのか、またはその他の構成なのかはっきりしないんです。』

「なるほどね、複数要素の並列関係をはっきり示したいんだね。こんな場合、“…と、…と、…とを備えるA装置において”という様に、同じレベルの複数要素を“と、”で繋ぐという方法を用いる手があるよ。今回の場合だと、“B部と、E部F部G部を備えるC部と、D部を備えるA装置において”又は“B部と、E部、F部、及びG部を備えるC部と、D部を備えるA装置において”と書いてはどうだろう。この書き方のミソは、同レベルの並列関係にある最後の要素にも“と”をつけることなんだ。普通の日本語では、同レベルの並列関係にある最後の要素には“と”なんかつけないと思うけど、特許の明細書をよく見てみるとこの書き方を使って明確に表現するように工夫している人が多いよ。こうすることで、B部・C部・D部が同レベルの要素であり、E部・F部・G部が同レベルの要素だとはっきりするよね。」

『な~るほど、特許特有の書き方なんですね!』


コメントは受け付けていません。

PAGE TOP