『特許翻訳:用語の調べ方~Google翻訳、DeepL、Google Patents、Google Scholarなどを使って~』の一部をご紹介しています。 |
一般的に、「装置」の英訳としては、apparatusまたはdeviceが使用されます(apparatusは「アパラタス」と発音されます)。apparatusとdeviceの大まかな違い・役割を以下に説明します。
まず、apparatusについて、米国用の特許クレームの書き方についての解説書Faber on Mechanics of Patent Claim Draftingでは、次のように説明されています。
The word “apparatus” is used generically to denote various machines and devices, including electrical circuits, computer-related apparatuses, hydraulic devices, anything mechanical or electrical having cooperating parts that accomplish some useful result, usually some act or operation on itself or on an article or workpiece.*
これを非常に短く要約すると、apparatusは、複数の要素からなり、これらの要素が協働して何か1つの目的を達成するようになっている機械や装置、といった意味になります。
そして、apparatusを構成する1つ1つの要素を便宜上deviceと呼ぶことがあります。つまり、apparatusは複数のdeviceにより構成されていると考えることがあります。
このような考え方のもと、apparatusは広い概念としてクレームのプリアンブル(後述)において使用し、deviceはこのapparatus の構成要素として、またより具体的なものとしてクレームの本体部(後述)に使用されることが多いとされています。**
明細書によっては、次のようにapparatusとdeviceのこの関係を明確に定義しています。
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*Faber, Robert C. “Chapter 3 Apparatus or Machine Claims”, “§3:1.1 Example — Shaker”. Faber on Mechanics of Patent Claim Drafting, 7th ed., Practising Law Institute, 2017. |
**YouTubeライブセミナーPatent Terminology第1回「「装置」「構成されている」の英訳について」 https://beikokupat.com/blog1/beikokupatnews/p-terminology1/ |