そういうことだったのか!機械加工現場の専門用語~「機械技術」2022年4月号~

雑誌「機械技術」の2022年4月号に「そういうことだったのか!機械加工現場の専門用語」という50ページ弱の特集が組まれています。

機械加工業界の新入社員や他業界からの転職者向けの特集で、現場で使われる専門用語が図やフローチャートを多用しつつやさしく解説されています。この解説が分かりやすく、翻訳者にとっても非常に参考になります。

特許業界で非常に有名な「特許技術用語集」ほど多岐にわたる用語解説ではありませんが、ツボをおさえた用語がチョイスされていると思います。

例えば、本特集では「段取り」という用語について詳しく解説されていますが、当社は過去に「段取り」を実際に英訳する機会がありました。その際、技術用語辞典などを調べてもよく分からず、依頼主に意味を聞いたところ、担当者の方が本特集と概ね同様のことを教えてくれました。

「段取り」の他にも、本特集ではアップカット、ダウンカット、きさげ、カスプハイト、ノーズ半径、タップを立てる、逃げ面、ドレン抜き、びびり、残留応力などの用語が解説されています。

たいていの用語はAIが一発で翻訳してくれるとは思いますが、ときにはAIや辞書等でも訳語や適訳が見つからないことや、そもそも訳語が存在しないこともあります(AI翻訳が適切かどうかを検証する方法については、こちらを参照)。そのようなときは、用語の意味を理解した上で自分で説明的な複合語等を作って依頼主に提案するということが考えられます。

この雑誌には、「特許情報最前線」という、最新の特許情報(特許公報)を1ページにまとめたコーナーもあります。

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