英文作成の支援をしてくれるツールとして、AutoHotkeyという非常に便利なツールがあります。翻訳者の間でも愛用者が多く、当社でも長年使っています。
AutoHotkeyのもっとも基本的な機能は、スペルミスを自動的に修正してくれるというものです。AutoHotkeyには、スペルミスされた単語と正しいスペルのペアがいくつかあらかじめ登録されており、登録されているスペルミスを書くと、正しいスペルに自動的に修正してくれます。
例えば、theという単語は、よくtehとスペルミスされますが、AutoHotkeyには、スペルミスされたtehと正しいスペルのtheのペアが次のようなかたちであらかじめ登録されています。
::teh::the |
この他にも、例えば次のようなペアが登録されています。
::hte::the ::togehter::together ::htp:::http: |
「::スペルミス::正しいスペル」という形式で登録されています。
また、スペルミスだけではなく、単語と単語の間にスペースを入れ忘れた場合には、次のようにスペースを自動で補ってくれます。
::thecompany::the company ::thegovernment::the government ::thefirst::the first |
AutoHotkeyに登録されている自動修正のペアの数は限られており、登録されているスペルミスをしない限り、AutoHotkeyは機能しません。AutoHotkeyをより便利に使うために、AutoHotkeyではユーザ自身がスペルミスしやすい単語を独自に登録できるようになっています。
例えば、exhibitをexihbitとスペルミスしやすい場合は、次のように登録しておけば、次にexihbitとスペルミスすると自動的にexhibitに修正されます。
::exihbit::exhibit |
さらに、応用的な使い方として、よく使う単語とその省略形のペアを登録するという非常に便利な使い方があります。例えば、performという単語をよく使う場合は、performの省略形を例えばpmと自分で決めて、このペアを次のように登録することができます。
::pm::perform |
こうすることで、次にperformと打ちたいときに、pmと打てば、自動的にperformに修正されます。当社が登録しているその他の例としては、次のようなペアがあります。
::pn::portion ::jan::January |
また、1単語だけでなく、次の例のように複数語を登録することもできます。
::pd::present disclosure ::cft::configured to ::dw::determine whether |
さらに、次の例のように文章を登録することもできます。
::ty::Thank you ::lm::This configuration, however, is not intended in a limiting sense. ::paris::The present application claims priority under 35 U.S.C. §119 to Japanese Patent Application No. 0000-000000, filed MONTH DATE, YEAR. The contents of this application are incorporated herein by reference in their entirety. |
AutoHotkeyのダウンロード方法、インストール方法は以下のURLのほか、多くのサイトで解説されています。
https://www.autohotkey.com/docs/v2/howto/Install.htm
https://www.youtube.com/watch?v=k7e9MrP-U_g