Episode 6: So, What’s It Like Working in IP?
シーン紹介
ある金曜日の午後、東西電機工業株式会社の社員食堂。
知的財産部に所属して1年目の田中結衣は、同期で広報部の山下真理とランチを取りながら、これまでの知財部での仕事について話している。英語が社内公用語として奨励されている同社では、日本人同士でも英語で会話することが珍しくない。
登場人物紹介
- 田中 結衣(Yui Tanaka):東西電機工業・知的財産部所属。入社3年目。
- 山下 真理(Mari Yamashita):東西電機工業・広報部所属。田中と同期入社の友人。
実践ダイアログ
Yamashita: Hey Yui, how’s life in the IP department treating you?
(ねえ結衣、知財部の仕事ってどう?)
Tanaka: Honestly, it was overwhelming at first. So many legal terms I’d never heard of.
(正直、最初は圧倒されたよ。聞いたこともない法律用語ばっかりで。)
Yamashita: I can imagine! I wouldn’t even know what a “claim” is.
(だよね!「クレーム」って何?って感じだし。)
Tanaka: Yeah, it’s not the customer complaint kind. In patents, a claim defines the invention. It’s kind of like the heart of the application.
(うん、「クレーム」っていっても苦情じゃなくて、特許だと発明を定義する部分なの。出願の中心みたいな感じ。)
Yamashita: Wow, you really learned a lot. Do you use English much at work?
(すごい、勉強したんだね。英語って仕事で使ってるの?)
Tanaka: All the time. We send emails to U.S. attorneys, read foreign Office Actions, sometimes even draft responses. It’s intense!
(毎日のように使ってるよ。米国の代理人にメール送ったり、外国の拒絶理由通知を読んだり、たまには応答案まで書いたり。大変!)
Yamashita: That sounds tough… but kind of cool.
(それは大変そう…でもなんかカッコいいかも。)
Tanaka: It is! I mean, I still mess up sometimes, but I’m slowly getting used to the technical terms and legal writing style.
(そうなの!まだ失敗もするけど、少しずつ技術用語とか法律の書き方に慣れてきたよ。)
Yamashita: That’s awesome. Let’s grab lunch again soon?I want more IP stories!
(いいね!またランチしようね。もっと知財の話聞きたい!)
Tanaka: Deal! Next time, I’ll tell you about claim amendments. Exciting stuff!
(もちろん!今度はクレーム補正の話をしようかな。けっこう面白いんだよ!)
語注・重要表現
- treating you:「どんな感じ?」を尋ねるカジュアルな言い回し(例:How’s life treating you?)
- claim: 特許における「クレーム」。発明の保護範囲を定める要部。
- customer complaint kind:「苦情の意味のクレームではない」という日常的な言い回し。
- get used to:「~に慣れる」。
be used to
との使い分けに注意。 - mess up: 失敗する。くだけた口語表現。
- technical terms: 技術用語。
- legal writing style: 法律文書特有の書き方。
実践ダイアログの英語音声
Episode 1の英語音声のみ公開しています。
シャドーイングの練習方法
シャドーイングとは、音声を聞きながらほぼ同時に声に出して復唱する練習法です。リスニング力とスピーキング力を同時に鍛えることができ、特に発音、イントネーション、英語のリズム感を身につけるのに効果的です。
まずは音声を数回聞いて内容を把握したうえで、次の手順で練習してみましょう。
- 英文スクリプトを見ながら、音声に合わせて真似して話す。
- スクリプトを見ずに、音声だけを聞いて発話してみる。
- 録音して自分の声を聞き、発音や抑揚をチェックする。
本コンテンツの登場人物・企業・団体・会話内容等はすべて架空のものであり、実在の人物・企業・団体等とは一切関係ありません。
本コンテンツは、特許実務や英語表現の学習を目的として構成されたものであり、実際の特許手続き等に関する判断は、必ず専門の弁理士・弁護士などの助言を受けてください。
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